皆さん、青春時代にどんな本を読んでいらっしゃいましたか?

青春時代に何を考え、どんな行動をしていたか?それを感じるために、青春時代に読んでいた
本をもう一度読み返してみようと、自宅の書棚から手に取ったのが、ロマン・ローラン作・
岩波文庫の「ジャン・クリストフ 全8巻」。

当時の岩波文庫は紙の質も良くなく、日焼けして黄ばんでいる。おまけに字も小さく、行間も狭い。
最新版なら、きっと1.5倍くらいの分量になるのでは?と思いつつ、買い替えることもせず、
今から50年近く前に、通勤電車の中で読んだ文庫本を、老眼鏡をかけて読むことにしました。

少し長い文章ですが、お付き合いください。

昨年の夏くらいから読み始めてほぼ6か月くらいかかったでしょうか?元々遅読の上に、
寝る前と寝起きにベッドの中で読むのを楽しんでいましたし、随所にローランの想いの
こもったやや哲学的な文章が織り交ざっていましたから、遅々として進まず・・・
という感じでした。

ここでロマン・ローランの言葉。

「人類の一致、それがいかなる多様な形態のもとに現れようとも、常にそれを示すこと。
それこそ、科学のそれと同様に芸術の第一の目標でなければならない。
それがジャン・クリストフの目標である。」

ロマン・ローランは20年間に亘って、ジャン・クリストフと関わっていました。
構想10年、執筆10年。
第一巻 曙と朝 1903年7月~10月 ・・・・・
第十巻 新しき日 1911年7月 ~ 1912年6月

物語は音楽的素養をもって生まれたジャン・クリストフの幼年時代から、多感な青春時代、
音楽家として大成する壮年期から老年期にかけて、彼の一生を物語っていきます。

その各時代には多くの人々との人生模様が描かれ、読み進むうちに物語に引き込まれていきます。
どの時代を通じても彼の一徹の信念があり、多くの衝突や行き違い、戦いがありました。
彼はその信念故に、不可抗力から2度殺人を犯し、2度国外逃亡をしました。

ドイツのライン河沿いの小さな町から始まり、ドイツで音楽家として認められたのに、ある事件を
機にパリへの逃避行、パリでの貧困生活と成功・無二の友との出会いと別れ、ここでも事件に
巻き込まれスイスへの逃避行、イタリアを経由して再度パリへ移り住み晩年を迎えます。

ある時は彼の頑固さと自信過剰にハラハラしながら、ロマンスの情景ではこのままうまくいくと
いいなぁ、と思ったりして楽しんで読みました。

50年前に読んでいたのに、中身はぼんやりとしか思い出せませんでした。私たちが過ごした
学生時代は反戦運動などが盛んでした。社会人として薬剤師として名古屋での病院勤めを始めて
から10か月くらいしてから読み始めたようです。その時は通勤に片道1時間かかっていましたので、
かなりのペースで読み進んだことでしょう。

その頃読んだ本は割合社会派の本が多く、多分私の心象風景を表していたとのだと思います。
その2年後、私は故郷の愛知県を離れ、漢方薬の勉学のため、学生時代を過ごした京都に
再度移り住みました。そして、漢方薬と共に鍼灸治療に出会いました。

さあ、次は白水社の単行本、ロジュ・マルタン・デュ・ガールの「チボー家の人々」全5冊に
挑戦です。これも活字が小さい!!

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